先ずは日頃よりお世話になっているお客様、協力会社様、職人の方々皆様に心より感謝申し上げます。
わたしは幼い頃からずっと借家住まいでした。大家さんには大変失礼ですが、築50年以上の本当に老朽化して何も手入れしていない、いわゆるボロ家で育ちました。幼い頃は新しくてきれいな友達のうちに遊びに行くと羨ましく思ったりもしましたが、今となれば私の住んでいたボロ家で過ごした日々は大切な思い出となっています。
冬場はビショビショに結露した窓に絵を描いて遊んだり、朝起きて居間に降りると我が家の飼い猫の餌に群がっていたネズミがまるでトトロのまっくろくろすけのように一斉に逃げ出したり(猫の餌では満足しなかったネズミは私のランドセルも食べてしまい日に日にランドセルが小さくなっていきました…)今考えれば相当劣悪な環境でしたがそれでも楽しい家でした。
決して新しくてきれいでかっこいい家だから家族が幸せになるわけではありません。そこに住む家族が楽しい日々を作り上げるのです。
かつて日本で普及したスクラップ&ビルドという考え方ではなく、思い出のたくさん詰まった家を自分たちの子供や孫の代まで長く引き継いでいってもらいたい。そのような思いのもと今回の家づくりをしました。
「未来の子供たちのために」を合言葉に出来るだけ地元の木材を使い、暖房も地元の山の間伐材を有効利用できるペレットストーブを設置。出来るだけ化石燃料に頼らないように冬場の太陽光もたくさん取り込める窓の配置にもこだわりました。
住む人にも地球にも優しい家が私たちの永遠のテーマです。今後もこのような住まいを皆様に提供できるように精進します。
改めて今回家づくりに携わっていただいた皆様ありがとうございました。
今後とも木族の家を宜しくお願い致します。